2018/10/21

人生の捧げ方

今日は早く帰らないといけないので、先に投稿を済ませてしまいましょう。

ラジコンや模型の店として36年間営業されていたコクピット様が今月末で長い歴史に幕を閉じます。「閉店」という言葉にはネガティヴなニュアンスを感じるので、私はいかなる時でも使わないようにしています(気づいてました?)、今回のコクピット様もネガティヴな事は一切なく、むしろ「やりきった」上でのクローズなので私の憧れでもあるのです。

ネイチャーアクアリウムパーティの帰りにこれまでのお礼を兼ねて店舗に行ってきました。そしたら10台以上停められる駐車場は満車、敷地の隅にまで車が停められていました。

ミニ四駆を卒業してからすっかりご無沙汰でしたが、ちゃんと私の事は覚えてくれていたようで上越でもミニ四駆が楽しめる環境になった事を嬉しそうに話してくれました。

感謝の気持ちもそうですが、私が一番聞きたかったのは誰にも迷惑をかけずに仕事を辞める方法です。経営者としての大先輩が、どのようにして決断したのか?その真意をお聞きしたかったのです。

重野店長は今回に限らず、これまで何度も店を辞めようと考えたそうですが、やはりお客様を裏切れないという気持ちが引っかかっていたみたいです。結論としては「やっぱり迷惑かけずに終わるのは無理なんだよ」という事でした「最後はそれをお客さんに許してもらう事、それが最後の仕事なんだよね」と。うわぁ、ちょっと泣きそう。

誰かに引き継いでもらう事とか考えなかったのか?という問いに対しては、こういう模型店はラジコン、プラモデル、ミニ四駆、多種多様な専門知識がないと対応できないので、いきなり他の人が引き継ぐのは難しいと。たしかに、それは熱帯魚屋でも言える事ですね。

ユーザーの「物の買い方の変動」にはやっぱり苦労されたそうです、それでも駐車場が満車なんですから、相当な努力をされてきたんでしょう。

経営者の先輩として超カッコいい終わり方です、尊敬します!と伝え、握手をさせていただきました。最後にお客としてではなく、経営者同士としてお話ししてくれた事に感謝です。

店舗の二階には先月で終了と告げられていたミニ四駆サーキットが今でも置かれていて、顔なじみのレーサーが遊んでいました。そういう重野店長の優しさが36年間愛され続けてきた一番の理由なのかもしれません。

本当にお疲れ様でした!