2016/03/05

人生2度目の「東京オリンピック」を夫婦で楽しんでほしい

もう5年も前になるが老夫婦の住む平屋の水槽の話をコラムに書いた。

http://www.seventh-heavens.com/aquarium/column/14.html

その関係は今でも続いていて、ご主人はまもなく93歳になる。奥様は90歳だ。だけどその年齢で5年という月日は状況の変化も多く、俺等の感覚とは大きく異なる。
会話する時の俺の声はだんだん大きくなって、言葉と共に身振りを加えて耳が遠くてもわかりやすいようになった。急な入院などで留守にしても大丈夫なように水槽の魚はヒーターを使わない金魚に変えた。そして何よりも変わったのは訪問する期間が2ヶ月に1度から半年に1度になった事。

奥様の具合が良くないようで、家にいない事もあるらしい。相変わらず笑顔で迎えてくれるのだけども明らかに感じる「老い」を目の前にしていつも考えてしまう事がある。

「今回が最後のメンテナンスになるかもしれない…」

今日の午前中。穏やかな陽気ではあったけど、ヒーターのない水槽の水は痺れるほど冷たかったが、手を抜いたとしてそれが最後の仕事になったら一生後悔するに違いない。だから持てる全ての技術を駆使して40cmの金魚水槽を掃除してきた。

毎回「これが最後」と思いながら仕事をするのはつらい、だけど別れは必ず訪れる。水槽の掃除でしか役に立てない自分の無能さを痛感する。

今日の「おだちん」は500円と山盛りのお菓子。次回もお電話待ってます!