2012/07/24

セブンス有機化計画 2

本日は2度目の打ち合わせを行いました。まだまだ細かい所は決めずにお互いのハラノウチを探り合うようなレベルです。

この2週間ぐらい鉛筆片手にこっそり描いていたデザイン画を見ていただきました。「何コレ!?」という表情で無言…というのは想定の範囲内。それでは詳細を書きます。

現在の候補のテーマは「1940年代の漁師町の造船場」海辺に建つ木造の小屋です。正面は大きな引き戸になっているけど、その他には明かり取りの小さな窓があるだけ、とても店とは思えない外観です。デザイン画を描く前にある雑誌に掲載されていた「小屋in部屋」という言葉が妙に心に残っていて、最初にもらった図面を見たときに「コレならできるかも?」と思ったわけです。雨漏りやらの欠陥部分を取り壊した後に小屋で店を囲ってしまおうという作戦です、つまり「店in小屋」ってわけです。

小屋部分の材料は木や鉄などの可能な限り土に返る物で構成したいと思っています。そして今後自分で修理や手直しができる構造にしてほしいのです、壁のペンキを塗りなおしたり、屋根のトタンを張り替えたり、電気のコンセントが足りなければ引きなおしたり、照明をぶら下げたり…10年も経てば壁の一部に穴があいたりするでしょう、そこをお気に入りの看板で隠したりとか、直しながら付き合うというのを前提に作りたいのです。今の建築に限らず「モノ」全てに言える事ですが、壊れることは悪い事ですぐに販売店やメーカーに苦情を言ったり、買い換えたりしてモノに対する愛着が無くなっているような気がするんです。だったら最初から壊れる(というか普通の経年劣化だわな)ような設計で作ってしまえば誰にも文句は言えないし、逆に修理を楽しんでやれると思うんです。どうよ?面白いと思わない?

今回は自分の理想を担当の人に伝えただけですので、ここからどれだけ実現してくれるのかは設計士の腕次第ということです。