2020/09/29

リアルインダストリアル

平家オフィスは「ミーティングルーム」「アトリエ」「ストレージ」の3部屋で構成されます。

どの部屋もそれなりにこだわりがあるのですが、ミーティングルーム以外は外見にこだわりきれない必要不可欠な道具類も使うので、勢いでメインにすごいのをバチッと使っちゃうと、その他のも妥協できなくなる危険性があり、冷静な計画が必要でした。

アトリエにはワークテーブルをドンと置く予定で、つい出来心でLYONのヴィンテージを探し始めたのですが、安くとも送料入れて10万というプライスと、その「収拾がつかなくなる」という事で、何か別の選択肢はないのか?と、考えておりました。

ある日、メンテナンス仕事の帰りに某工場の横を通ったんです。すると裏手の搬入口の脇に頑丈そうな作業台が置いてありました。その翌週も同じ場所にあったので「こりゃ夜中に来て拝借するしかねぇな」と、20代の頃ならやりましたが(時効)、この歳でケーサツに捕まるのは御免ですので我慢してました。

さらに翌週。その作業台の周りに他の粗大ゴミも置かれ始め、この時点でその作業台もゴミである事を確信しました。

特徴的な緑色をした作業台は、調べてみるとマジもんのメーカー品のようで、強度と精度は十分な感じ。アクアリウム作品は水平精度がキモなので、下手に自作の台の上で作ると精度が狂うのです。でもこの国産作業台なら大丈夫。う〜ん、欲しいなぁ。

さらにさらに翌週の今日。周りの粗大ゴミはさらに増え、これ以上埋もれたり、風雨に晒すとダメになると判断し、意を決して正面の守衛門に向かいました。

暇そうな守衛さんに声をかけ「裏の作業台が欲しいんですけど…」と、言うと「事務所に行ってくれ」と、あっさり入構。セキュリティ甘すぎないか!?

ちょっとした小学校ぐらいの規模の工場。事務所もそれなりの感じで、受付前で挙動不審にウロウロしているとお姉さんが出てきました。

大学前の熱帯魚屋なんですけど…

「はい?」

いや、それは全く関係無くて、裏に捨ててある(と思われる)ミドリ色の作業台をいただきたいんですが…。

「そうですねぇ…」

と、困った様子のお姉さんを察してか、昼休み前の暇そうなオッサン達が集まってきて現場がザワつく。こりゃダメかな?と思ったら、オッサンの中でも重鎮っぽいのが「いいよ、持っていきなよ 」と。

キターッ!作業台ゲットしたぜ、何でも言ってみるもんですな。分かってんじゃねぇかジジィ!

というわけで、昼休み明けにさっそく軽トラで乗りつけると、ゴミを欲しがる変なヤツが来たと社内に広まったのか、ゴミ捨て場にいた別のオッサンが「何でも持ってっていいぞ!」と歓迎モード。

お言葉に甘えて、台車やステンレス製の架台も頂いちゃいました。

さて、今回ゲットした作業台。製品クオリティは問題ないのですが、エーハイムを彷彿とさせる残念なグリーンカラーを何とかしなければなりません。木製の天板も風雨でヤレ始めているので補修が必要みたいです。

楽しいレストア&カスタム作業の始まりです。