2011/10/24

酒とタバコと阿呆2

坂が下りになったと同時に空気が変わった、その日は暖かい一日だったのだが山を越えたとたん南風が吹き荒れていたのだ、この南風が上越を暖めていたんだ、さすが雲の高さにある山ってずごいと思った。
まるで二重人格のようにコロリと性格が変わったかのように怒涛の下り坂、下り、降り、くだり、クダリ、クダリ、下痢?コーナーの手前でブレーキ、タイヤが鳴くギリギリのハンドリングで抜けると同時にアクセル、そして次のコーナーへ…酔った、運転手なのに。気持ち悪ぃ、この坂いつまで続くんだろ?と思った時に第一民家発見!うぉ~っ文明社会だ!俺は助かったんだぁ~!とマジで思った。下りきったすぐのところから温泉街に変わり始め、あの独特な細い通りをゆっくりと走っていると目的地を発見した、すぐにわかった。ビートル3台ワーゲンバス4台これだけ一度に停めてあればイヤでも目立つ。
さっそく建物入ると座敷に浴衣姿のオッサンが数人並んでいた、すぐにわかった、なんというか皆同じ臭いがするのだ…。宴会前の記念の撮影をする時だったらしく初対面で自己紹介もそこそこに「そこに並べ」と言われて1枚。全くの知らない人間とこれほどフレンドリーに写真を撮ったのは初めてだ、そして間髪入れずに乾杯!消防の宴会を彷彿させるような怒涛のビール攻撃、まるで排水溝に流しているんじゃないかと思うぐらい瓶が空いてゆく、宿のビールの在庫が無くなったらしく酒屋が箱で運んできた、おいおいこりゃワーゲン談話どころじゃないぞ。
改めて説明すると今回の参加者は8人、うち1人は奥さんと子供も一緒だった、歳は20代~50代まで様々だけど共通の趣味を持っているだけあって壁のようなものは一切感じられないすばらしい関係だ。そして俺以外のメンバーは筋金入りのエンスーだ。酒も入ってアホな話ばかりなんだけど、時折入り混じるワーゲンの話が恐ろしく濃い、俺も今まで必死に勉強したつもりだけど、本と実際の経験とでは全然違うみたいだ、何年も乗り込んだものにしか解らない世界が確実に存在しているようだ。
時間はあっという間に経って、今度は部屋に上がって2次会、ここでも缶ビールが恐ろしく無くなってゆく、そしてタバコの量も半端ない、吸わない俺にとってはこればかりはキツかった。でも酒、煙草、車って組み合わせはいかにも男の趣味っぽくて、ありきたり過ぎるけど悪くない気がした。
時刻が午前1時に近づくと急に皆の様子が変わり眠そうになってきた、さすが歳には勝てないか?俺も含めてやっぱりおっさんだ(笑)、風呂から上がってくると畳の部屋に布団を並べている「おっさん修学旅行」まさにそれだ。でも、とてもいい!いくつになってもガキのような気持ちでいられる大人はそうはいない。
目的の一つだった「乗らない愛車生活克服」は彼らの話を聞いているうちにどうでも良くなってしまった、つまりオーナーそれぞれが自由に自分のペースで楽しむ事が一番大切だって事なんだ、でもたまには乗ってやらないとやっぱり調子が悪くなるらしい、そこは反省。
次の再開は夏のキャンプでという約束を交わして今回は終了、というわけでその頃臨時休業いただきますのでよろしくお願いします。ペコリ