2012/08/04

次回の表彰式は山中温泉で開催します。

世界コンテストの投票が締め切られましたので、私の選ぶ3作品をご紹介させていただこうと思います。特約店として3作品選べと言われましたが、はっきりいって全作品私よりも製作レベルは遥かに上で、同レベルの仕事もできないような人間がそれに優劣をつけるのに違和感を感じました。ですが棄権するのはそれ以上に出品者に対して無礼かと思いましたので選ばせていただきました。
※下記はあくまでも個人的な見解です

200作品中最もゾクゾクしたのは126番の石組水槽です。石を寝かせたような組み方をしていますが、こういう組み方を無意識にできる人はほとんどいません、意図的に組んだとしたら天才一歩手前だと思います。製作時の高揚感に反していますし、何よりも川を知っている人だと思います。

2番目は126番の流木水槽です、流木にヘアーグラスを植栽しています。この人は森を見ています。

3番目は128番のミニM水槽です、30cmクラスでベスト200に残ったのは見事です、賞賛します。

石にしろ、木にしろ素材の形に翻弄されて奇抜な形状ばかりを好んで使う人が多いですが、そんな人の水槽を見ると珍宝館を思い出します(珍宝館=寂れた温泉街のストリップ劇場の2軒隣にある奇妙な形、もしくは人体の一部に似た形状の石や流木を置いて入場料をとる店。劇場とオーナーが同じだったりする)。
誰よりも格好の良い水景を作ろうとする煩悩に負けており、侘び寂びの片鱗もありません。人間の脳裏に電撃を走らせるような水景を作るなら道端に落ちている小石と棒切れで十分です、珍宝館には1度はギャグで入場しても2度目は決してありません。棒切れ水景は一生付き合えますが、珍宝水槽は2秒で飽きます。