2016/03/08

安来節

サメ水槽に入れてあったチョウチョウウオの体に血がにじんでいる!サメにかじられたか?とも思ったが部位としては不自然。よく見れば胸ヒレが痛んでいて、泳ぎ方も挙動不審で…。この時点での診断は95%ハダムシ、最も発生させちゃいけない寄生虫。でも信じたくない、きっとこれはサメの仕業なんだ!祈る気持ちで魚の眼球を凝視すれば直径2ミリほどの白い円盤が張り付いている…はい確定、鉄板、100%ハダムシです。

さぁ、どうする。まずは淡水浴させなければ1週間以内に死ぬだろう、それと同時に体から離れた成虫が何万もの卵を産んでこの水槽は崩壊する。だけど石が固定されたこの水槽で魚を捕るのは至難の技だし、大きい網も持ってきていないし…。
掃除が終った時点で昼の休診時間が過ぎてしまったので、午後の診察時間が終る頃に再度訪問。駐車場の車や小部屋に隔離されている小学生がウヨウヨしているこんな時間帯は御免なのだが事態は一刻を争う、明日にすれば状況は3倍悪くなっているはず。

両手に網を持って追い掛け回すけどさすがに手ごわい、おまけに診察待ちのヒマな小学生がウロウロしていて集中できない「ウザイぞガキども!」と叫びたい気持ちを必死で飲み込む(近くに親もいるし)。
苦戦する事15分捕獲成功、追っている間に虫が落ちていなければいいけど…。そのまま淡水にぶち込めば見事にボロボロと虫が剥がれ始めた。

完全に末期症状だ、たぶんもう底砂に卵や幼虫がいるに違いない。あぁ~どうしよう、やっちまった。ちゃんと魚入れる前に淡水浴してたのにどこから入り込んだのだろう?再発したらもうやり直すしかないよ。

せんせ~、また胃に穴あいちゃうよぉ~。