2012/02/25

トラノアナ 2.3

デューク東郷(ゴルゴ13)はその警戒心の高さゆえ、背後に人間が立つと無意識に抹殺するそうです。私は今回あの人の背後をずっと狙っていました。それは暗殺を狙っていたわけではなく、ゴルゴとは逆に彼の正面に立っていると抹殺されるからです。あの人の講義は超人気ゆえ誰もがこぞって一番近くでその技術や解説をモノにしようと集まります、そしてその講義の最中に突然思いもよらぬ難題を投げかけてくるのです(俺はキラーパスと呼んでいる)、アクアリウムに関する事ならまだしもオヤジギャグのスベリに巻き込まれたり、下ネタのおかずされるなどろくな目に合わない。なので今回はそれを避けようとかなり警戒していたのだが、ギャラリー内を縦横無尽に群衆を連れて動き回る彼の動きは予測不能で何回かは射程距離内に近づいてしまったものの、ショットは食らうことなく生還することができた(前回は数発撃ち込まれたのち石組をやらされることになった)。やはり今回も数人の参加者にクリーンショットが炸裂していた。合掌

そんな俺の事情を知ることなく「相馬さん!遠慮しないで前へどうぞ!」と言ってくれた多数のスタッフの方には申し訳なかったが、そういう事情でございます。

そんな全体を見渡せるようなポジションで見ていたせいか、彼を取り巻くスタッフの動きも手に取るように把握することができました。1本の水槽に20人近いスタッフが関わり、彼の一挙手一投足見逃すことなく注視して、ワンテンポ先の作業の準備をしている…サポートのプロである。俺の年齢を遥かに上回る歳のスタッフまで会場内を馬車馬の如く走り回り、石や草を手元まで運び「次はどれだ!?」と必死に作業して、それでも時折間が空いてしまおうモンなら「なんかリズムが途切れるんだよねぇ…」の一喝。その時の俺の内心ですか?書いていいすか?

  「お前も準備に参加しろ!」

言っておきますが「あの人」とか「彼」とか書いてますけど、誰とは断定していませんからね。読書様のご想像にお任せしますよ、お願いしますよ。そして私は明日の朝には日本海に浮いていることでしょう。
あぁ、短い人生ではございましたが皆様と巡り合えた事を嬉しく思います。