2015/10/29

署名の存在がマジで効いてるらしいです!

こんな日にも関わらず、水槽トラブルのレスキュー要請。最速で昼ぐらいに行けるとお詫びしてメンテ道具を取りに店に寄るとポストに大きな封筒が詰まっている!
長野ベース、富山ベース、そして新潟市ベースのユウハ様より確かに受け取りました、ありがとうございます。発送費用ご負担させてしまってすみません。ユウハ様からの封筒にはスゴイ字で宛名が書かれており「なんだよ俺と似たような字書いてんじゃん」と思ったら、返送用に俺が宛名書いた封筒を入れておいたのを忘れていました…。
中にはとても「キレイな字」の激励メッセージが入っておりました、ちょっと泣きそうになりました。この水族館の一件が終わったら今度は…

    「新潟県に動物園を作ろう大作戦!」

をやってほしいという事です。やりましょう、やりましょう!(ユウハ様主導で)
長野、富山、そしてユウハ様で署名していただいた皆様、その熱意私がお預かりします!もはや俺の背中は数百人の夢で押されている、覚悟を決めて市役所に登庁。

整備課は4階にあるのだけども、エレベーターを使わずに階段に向かう。ゆっくり上りながら頭の中を整理して冷静をキープできるように。
招かれたのは大きなテーブルに簡素な椅子が並べられた予想通りの一角で、課の職員二人が対応してくれた、そのうち一人は以前水族館でお世話になっていた職員さんで少しホッとする。
挨拶代わりの世間話なんて野暮な事は省略、まずは今回の騒動でご迷惑をかけた事を謝罪、現在の計画状況を大まかに教えてもらった後に本題を切り出した。なぜ天野スタイルじゃないといけないのか、どうして数メートルの水槽じゃないと意味が無いのか、捨てられる運命だった魚を入れて助けてあげようとか。そしてこの水槽がスミダの真似ではなく「唯一無二」にする方法とか…この件に関してだけは企画成立前に公開できないので言えないけども、後日必ず詳しくお伝えします(面白いです)。

そして論議の前に確定寸前である基本設計図を見せてもらった。驚いたのは熱帯魚コーナーはオマケ…どころか全く無いのである!そういえばスミダも天野水槽はあったけど、生物展示としての熱帯コーナーは全く無かった、最近の水族館って本当にこうなんだなとゾッとした。そして水族館に出入りしながらこの設計図の事を知らなかった自分を責めた。

結果から言うと、今日対応してくれたお二人は私の提案を全面的に受け入れてくれました。でもそれはあくまでも「個人」としての意見であり「公的」となると幾つもの問題が発生する。まず第一にここまで設計が煮詰まってしまった段階では数メートルの水槽を増設する場所など無いのである。設計は数年前から進められており、少なくとも1年前にこの提案がされていれば設置は確定的であったというのだ。さすがにこれを聞いた時は愕然としてしまった、その頃は頭の中での構想はあったのだけども、どのように行動してよいのか分からず漫然と日々を過ごしてしまっていた。施設側から水草水槽の設置提案が出なければ意味がないとも思っていたけども、現在の状況を考えれば完全に失策だったと思う。これは間違いなく俺の責任だ。

次は誰に相談しても浮上する「存在意義」の問題で、日本海をテーマとする施設に熱帯魚水槽を置く理由が無いという事。これに反し署名をしてくれた人たちの「地元日本海の生き物を見ても面白くない」という真っ向から意見が対立してしまていて、解決の意図がまったく見えてこない。だからといって施設側も地味な魚ばかり展示しても誰も喜ばないという意識はちゃんとあって、打開策を模索している感じは十分に伝わってきた。

最後に一番面倒な問題が、本来なら工事や維持に関わる業者は公平な入札制度を介して参入すべきところを、俺(セブンス)を名指しで指名する事ができないという事。これは公共施設なら当然の事なんだろうけど、仮に入札制度にすれば大資本の企業に俺が太刀打ちできるわけもなく、水草水槽はその企業(もしくはその下請け)が維持管理する事になるだろう、俺だってクオリティの高いものを作ってくれるならその方が良いと思ってる。だがはたして、これほど情熱が必要な水草水槽の維持を業務的に維持してくれる業者なんているのだろうか?すぐに採算性が合わないからと緻密なメンテナンス作業を放棄し、よくある「アマゾンソードが刺さっているだけ」の水槽になるんじゃないだろうか?そして署名をしてくれた人は一体誰にこの水槽を手掛けてほしいと思っているのだろうか…俺は最終手段として秘めていた言葉を使う事になった。

   「ボランティアとしてやる覚悟はできています」

この企画が俺一人で進めて、採用されたのであれば数百万の製作費用と月20万のメンテナンス料を請求しただろう。だけど今は違う、自分の稼ぎよりも俺たちの夢を叶える方が最優先でしょ?自分が働ける年齢に水族館がリニューアルされるなんて一生に一度あるかどうかのチャンスで、それをカネ目当てで手放すなんてセンスのない人生なんて送るべきじゃない。そういう事でしょ?
ボランティアなら天下御免、セブンスと行政の癒着を疑うクレームにも堂々と対応できる。そう、この計画は「俺がボランティア」だという事を大前提に進み始めた…いや、ボランティアじゃなきゃ進まないのである!

君は水槽と共に死する覚悟があるか?本当の勝負はこれからです。