2016/05/06

愚痢無童話

ある日、キコリが斧で木を切っていると手が滑って斧が池に落ちてしまいました。
「あ~!なんてこった、斧がなければ仕事ができなくなってしまう」
 …すると池から女神が出てきて言いました『あなたが落としたのは金の斧ですか?それとも銀の斧ですか?』
「いえ、私が落としたのは普通の鉄の斧です」
『あなたは正直者です、だから金と銀の斧両方差し上げましょう』
その後キコリは幸せに暮らしました。


ある日、熱帯魚屋の店長が面倒で儲からない仕事を丸投げしたら池に落ちてしまいました。
「ありゃ~、やっちまったよ。面倒くせぇけど、やらなきゃいけなかったのになぁ」
…すると池から女神が出てきて言いました『あたなが落としたのはラクで儲かる仕事ですか?それともキツイけど儲かる仕事ですか?』
「いや、銭の花咲かない仕事でございます」
『あなたはとても正直な人ですね…これからも年中無休で働いてください』

所詮世の中そんなもんよ。