2018/10/19

ジュリーの流儀

華々しく終わったように見えた今年の世界コンテスト及びネイチャーアクアリウムパーティですが、今度は先日のレポートとは反対の陰の部分もみなさんにしっかりと知っておいていただきたいと思います。

ポイントは今回から出品料が無料になったにも関わらす参加者が減ったこと、そしてパーティの雰囲気ですね。ミニ四駆イベントをやっていた頃、ある程度の回数を重ねると毎回同じようなメンバーばかりが高順位を独占してしまい、新しく参加してくれた方が楽しめなかったり、リピーターになってくれなかったという経験があります。それと同じような雰囲気をこのコンテストにも感じるのです。

今まで通りのやり方ではここが頭打ちなんでしょう。常連メンバーは主催者側にとっても大切な存在ですし、ビギナーを拒むなんてもってのほか、むしろウェルカムなんですが、今のラインよりも向こう側の人達はそこまで真剣にアクアリウムをやろうとは思わない人達なので、常連組の作品を見ても競おうなんて考えないのでしょう。

それと面白くないのが「勝つための方法が定義化」され始めているところです。ミニ四駆上位組のマシンが全て同じ造りをしているのと同じで、見ていても全く面白くありません。これまで撮影方法に関しては細かい規定がありましたが、そろそろ製作方法に関しても誰もが楽しめて、高順位を狙えるようなレギュレーションを考える時期なんだと思います。


もっと問題だなと感じたのはその後に行われた特約店会議です。新製品の発表や今後の方針の説明を受けたのですが、過去参加した会議の中で危機感を感じるぐらい空気が冷めていました。メーカー側の話している説明にほとんどのオーナーが興味を持っておらず、聞き流している状態。先生の授業に全く耳を傾けようとしない生徒で溢れた学級崩壊と同じ状況です。

原因として考えられるのはメーカー側の方針とショップ側の要求が完全にズレてしまっていて、ショップ側が「コッチ側をもっと充実させて欲しい」と思っているのに対し、メーカー側は大事な方をそっちのけにして別の方に進もうと躍起になっているからです。だから質疑応答の時間になっても誰も質問なんてしやしない、あったとしても金銭関連の苦情だけで製品内容に関する事は無し、結局「どうでもいい」「勝手にやれば」そんな感じなんですよ。まさか質問がないのは「反対意見がない」だなんて思ってないだろうな?それ以上にマズい状況になっている事に気付いているのだろうか?

もう20年も前の話。巨匠が私に対して「もっと地に足をつけて物事を考えろよ」と言ってくれたおかげで今の自分があるのです。その巨匠が作り上げた会社の足が今、地面に足がついているとは思えません。急ぐ必要はないので今やるべき事をしっかりと見据えて進んでほしいと心から願います。