2018/11/03

iPhoneを自宅に忘れてヒマだから、たくさん書いちゃいました。

21年間、大きな故障もなく活躍してくれたCASIOのレジスターに別れを告げ、ついにセブンスからレジスターが姿を消しました。

これで現段階で削ぎ落とせる物は無くなったと思います、ざっと見回しても気に入らなかったり、仕方なく使っている備品はありません。非常に居心地の良い空間になりました。

削ぎ落としたのがもう一つありましたね、ブログの更新を営業日だけにした事により読者数がかなり落ち着いてくれました。私の妻もようやくルーティン呪縛から解放されたようで、毎日チェックしていたのが今ではほとんど読まなくったという事です(これで内容に気を使う事もなくなる)。

それでも読み続けているという諸君は相当にヤバい猛者という事になりますが、そこまで慕っていただけるのであれば墓場までお付き合いさせていただきましょう。

ヴィンテージの定義に明確な基準はありませんが「製造から30年以上経過したにも関わらず、その存在価値が損なわれていないもの」というのが定説になっているようです。だからCASIOのレジスターもあと10年使えば可能性があったかもしれないのですが、平成初期酒場みたいな店ならともなく、私にとってはすでに現時点で存在価値が無くなってしまっているのでアウトでした。あの頃は初代iMacのデザインが世界に衝撃を与えていた頃ですが、日本製プロダクトは本当につまらないものばかりで、さらにそれを気にする人もほとんどおらず、そんな暗闇のような世界でしたから余計にADA製品は輝いて見えたものでした。

ですので「日本で最初のADA専門店を作ろう!」と思ったのは自然な成り行きだったのかもしれません。アマノ以外の製品在庫を処分して、お金がないのでイメージカラーに近いホワイトの安いカラーボックスを大量に購入して陳列什器を作りました。当時はインターネット上にアマノ製品を掲載しているサイトが無かったので、カタログに載っている製品画像を全てスキャンしてトリミングし、メーカーよりも先にウェブカタログを公開しました。当時の頃を覚えているのは数名のマニヤぐらいだとは思いますが、意外にも海外からの問い合わせが多かったのには驚きました(並行輸入品になるので海外販売は不可)。

当時は同業者の先輩方に「ADAだけでやっていけるわけがない!」と苦言を戴いた事もありましたが、20年経った今、それが普通になっている現状を見ると判断は間違っていなかったと思います。

そして現在、同業者の先輩どころかお客様にでさえ「セブンス店長(代行)は何をやろうとしているのか分からない!」と苦言を戴いております。セブンスが至高のヴィンテージと呼ばれるその日まであと8年、年中無休で働かせていただきます。