2016/10/12

ソーマの休日

今日はイレギュラーで水曜日の休日となった(説明しよう、セブンス店長の言う休日とは水槽に手を入れる仕事が無い日の事である!)。

そういう日はできるだけ日常と異なる事をするようにしているので、朝から車を走らせて山奥の「とある場所」に向かった。
そこは花ロード水槽で使った石を採取した場所であるが、それと同じ石を使って店頭ディスプレイの120Hで石組をしようという計画である。アマゾニアを使うとまた水の濁りが起こるので、今度はマレーヤで挑んでみる予定。濁りがなくとも硬度は上がるだろうから、どちらにせよリスクの高い石なのだが、それを見越してもなお魅力のある容姿なのだ。

幹線道路から30分以上山奥に入った所ゆえ、誰もいないと思っていたのだが、現場には1台の車が停まっていて近くの施設で何かの作業をしている様子。できれば誰にも見られたくないのだけども(別に悪い事をしているわけではないのだが)この時期は食欲旺盛なクマが出没する恐れがあるので、叫べば助けに来てくれるだろう。

本日のターゲットは120H用の親石である。50センチ以上のサイズという事になるが、ざっと見回しても1メートル超えの超大物ばかりで水槽投入どころか持ち上げる事もできない。そこで、草を掻き分けて入念に探してみるとギリギリ持てるぐらいの重量で約70センチの石を2個キープできた。広いところまで運んで仮組みをして雰囲気を確かめる。
Aの方は形は良いが個性が強すぎるので、他の石と合わせづらい気がする。Bはオーソドックスな形状をしていて無難な石組ができそうだが、直線的な形状の部分があって、他の石でフォローする必要がある。

これだけのサイズになると奥行45センチの水槽で形状をフォローするのは困難と判断し、Aを持ち帰ることにした。そしてなるべくAに近いタイプの石を集める。それにしてもAもBも水槽から飛び出すぐらいの大きさに思えるが、水槽に入るのだろうか?

最後に積み込み作業、ここで日々のトレーニングの成果が発揮されるのである。70センチの石の両端をむんずと掴み、ひざをグッと曲げて全身に力を込める…

  「ンンンングッ、エイドリアーンッ!」

渓谷に響き渡る雄叫び…いや、いつもなら叫んだのだけども今日は近くに人がいるので心の中だけにした。

積み込みが終れば長居は無用、クマとアブに襲われる前にそそくさと下山しセブンスに戻る。帰ってから毎回思うのだが、俺はどうやってこの石を車に積んだんだろう?と思う。それだけ現場ではアドレナリンが出ているという事だ。

その証拠に午後は玄米を精米したのだが、たった30kgの米袋がものすごく重く感じるのだから。明日の腰が逝っているのは言うまでもない。