2021/03/14

90.自動販売機

セブンスは大学とコンビニに挟まれているせいか、店の前は多くの歩行者が行き交う。それを自販機業者は見逃すわけもなく、開業まもなくセールスにやってきた。

よほどでなければボロ儲けなんて事はないだろうが、ギリギリ赤字にはならないだろうというので試しに置いてみる事に。

とはいうものの、ただ置いておくのも面白くない。と悪い癖が出てしまい、そこらの自販機ではまずお目にかかれないマニアックなラインナップがズラリと並んだ。

しかし、そういうのは良い立地条件だからこその「反作用」なわけで、1ヶ月経っても全く売れる気配がないと説得され普通に戻された。

そして当初の予定が的中し、見事に赤字ギリギリラインで推移。そんなところまで熱帯魚屋と同じで悲しくなる、俺は何を売っても結果が変わらないのだろうか?

そんな中、歩いて30秒の距離に同じメーカーの自販機が置かれた。どう考えてもお互いに利点があるとは思えないし、同じ会社が設置したのなら最低でも事前に一声かけるものなんじゃなかろうか?

と、問いただしたところ、明確な回答が無かったので即撤去。ノルマか歩合か知らないけど、機械しか見えていないんだろう。

水槽、自動販売機、それがなんであろうが、その向こう側には必ず「人」がいるのだ。