その頃は周囲の団地におびただしい人数の小学生がおり、犯人の推測は容易だったが証拠がない。
破壊行為はいつも営業時間外に行われており、下校時は営業中ゆえ、登校時に的を絞って張り込むことにした。
いつもは昼まで寝ているのに、早朝6時に起床して店に行き、無意味な店内で子供の声に聞き耳を立てるが、それらしい様子はなかった。
数日経っても犯行は行われなかった。もしかしたら駐車場に俺の車があるから警戒しているのか?翌日から向かいのアパートに車を停めて、そこから小学生の往来を偵察することにした。
しかし、努力も虚しく犯人を捕まえることなく事件は迷宮入りになってしまったのだが、今思えば逆に俺が職務質問を受けてもおかしくない行為だった。