2020/11/01

6.モーレツ社員

創業から6年経ってもセブンスは赤字と黒字の境界線を行ったり来たりしていた。

業績に変化は起きなくても、歳だけは増える一方で、同い年である彼女の事を考えると結婚後の事も考える必要があった。

すぐにセブンスを黒字にする事はできなくとも、嫁さんをもらう意気込みだけは示す必要があるという事でコンビニで夜間のバイトをする事に。

当時のセブンスの営業時間は13時から20時。そしてコンビニのバイトが22時から翌朝6時まで。
20時に家に帰って夕飯を食べ、そのままバイトに行き、翌朝に朝飯を食べて昼まで寝る。再び13時からセブンスへ…という生活を1年半。20代後半で体力には自信があったつもりだけども、ついに限界に達したようで逃げるように辞表を出して退職した。

ちなみにバイト代は全て親に渡していた。むしろ無償と思わなければ、1000円にも満たない時給であんな割に合わない仕事なんてやってられなかったと思う(キツい理由は昼間も働いていたからなんだけど)。

今思えばセブンスの23年間よりも、コンビニの1年半の方がよっぽど波乱万丈だった。