2020/10/30

サグラダファミリア

まだ10月だというのに、窓に霰が叩きつける音が鳴り響く薄暗い平屋で黙々とペンキを塗りながら、こんな事を考えていたのです。

「あれはセンスが良い」という話になった時、それはその人の好みに合っているというだけで、時間が経っても価値を損なうことがない本当にセンスの良い物というのは、ごく一部でしかないのではないか?と。

であれば「センスの良いものを作ってください」と、頼まれた時。そのセンスの意味をちゃんと理解している人はごく一部で、大半の人は「私の好みに合ったものを作ってください」と、言っているようなもの。

そしてその人の好みがダサかった時、まるでガウディ建築のような反重力的ねじれ現象により、私の思考は崩壊するんだな、と。

確立された方程式が組み込まれいるのに、有機的な形状の建築を作ったガウディは希少な「センスの良い」人である。